「今日の夕飯どうしよう」が脳を削る。一日の決断回数を減らし、余力を残す整え方
朝から晩まで「小さな決断」を積み重ねて、夜にはクタクタ。頭が回らず、夕飯のことを考えるだけで心が折れそうになる。そんな日が続くと、「自分が弱いのかな」と感じてしまうことがあります。でも、そこで責めなくて大丈夫です。あなたが疲れているのは、能力の問題ではなく、脳の使い方が“消耗しやすい形”になっているだけかもしれません。
「何を着る」「どれから仕事する」「何を買う」「誰に返信する」「夕飯どうしよう」…と、細かい選択を続けています。その“決める作業”が、静かにエネルギーを消耗させます。
この記事は、決断の回数を減らし、脳の余力を「本当に大事な決断」に残すための、実務的な方法をまとめたものです。頑張って自己管理を強化する話ではありません。むしろ逆で、意志の力を使わずに回る仕組みを先に作る。そうすると、夜の自分が少し優しくなります。
まずは、決断疲れの正体をほどきながら、「選ばなくていい場面」を増やすやり方を、今日からできる形に落とし込んでいきます。
- 「決断疲れ」は、やる気不足ではなく“脳の摩耗”
- 一日の決断は「目に見えない分だけ増える」
- 余力が残る人は「決断を減らしている」だけ
- ルーティン化は「自由を奪う」のではなく「自由を守る」
- 決断のエネルギーは「有限」だと扱う
- 「決めない」ための設計は、3つの層で作れる
- まず最初にやること:「夕飯の決断」を分解する
- 夕飯の固定ポイントは「形」から決める
- 「曜日で固定」は強い。けれど硬すぎない形にする
- 「買う日」を罪悪感から外す
- 夕飯の候補を「10個」だけ作る
- 「買い物の決断」も夕飯の負担を増やす
- 買い物は「固定リスト+固定日」にする
- 「冷凍と缶詰」を味方にするのは、心の余力のため
- 決断疲れを減らす鍵は「朝」にある
- 服の決断は「制服化」で一気に減る
- 朝のタスクは「最初の15分」を固定する
- 「今日やること」を増やさない。代わりに“選ぶ基準”を固定する
- 返信の決断は「テンプレ」で守れる
- 「通知」は決断を増やす装置になりやすい
- 「選択肢を減らす」より「選ぶ場面を減らす」
- 「決断のピーク」を夕方に持ってこない
- 夕方の自分を守る「決断の防波堤」
- 「作る日」の夕飯は“味”ではなく“工程”を固定する
- 夕飯の「決め方」を3段階にする
- 「メニューが決まらない」を根性で乗り越えない
- 決断回数を減らすと「優しさ」が残る
- ルーティン化の落とし穴:「完璧なルーティン」を作ろうとする
- 「決断の温存」は、重要な場面で効く
- 具体的に変える:今日からできる「決断削減」メニュー
- 「選択肢を狭める」ための道具を持つ
- 「決める時間」をあらかじめ作ると、悩む時間が減る
- 夕飯が決められない日こそ「買う」を選ぶ
- 決断疲れが強い人ほど「余白」を先に確保する
- “整える”の優先順位は「食事」より「決断」
- 決断回数を減らすための「やめる」リスト
- 「決めないこと」を決める
- 1週間で回すための「小さな実験」
- まとめ:余力は、作れる
「決断疲れ」は、やる気不足ではなく“脳の摩耗”
決断疲れという言葉を聞いたことがあるかもしれません。これは「決めることを繰り返すほど、判断が雑になったり、先延ばしや衝動が増えたりする」という現象として語られます。研究では議論もありますが、日常感覚としてはかなり当てはまる人が多いと思います。
朝はまだ余裕があるのに、夕方になると「どっちでもいい」「もう考えたくない」と感じる。夜に買い物アプリを開くと、普段なら買わないものを買ってしまう。夕飯が決められず、結局コンビニで済ませる。これらは、あなたの意志が弱いからではなく、脳のエネルギーが枯れているサインです。
特に、真面目で責任感が強い人ほど、決断の回数が増えやすい。なぜなら、「ちゃんと選ぼう」とするからです。最適解を探し、失敗を避け、相手の気持ちも考え、情報も集める。その姿勢は素晴らしいのですが、毎日続くと摩耗します。
だから、必要なのは気合いではありません。決断の総量を減らすこと。そこに回復の入口があります。
一日の決断は「目に見えない分だけ増える」
決断は、会議での大きな判断だけではありません。むしろ、日常の細かい選択のほうが数が多いです。そしてやっかいなのは、その多くが「意識に上がらない」ことです。
たとえば、こんな小さな選択が積み重なります。
- 何時に起きるか(アラームを止めるか、二度寝するか)
- 何を着るか(天気、予定、気温、印象)
- 朝食を食べるか(何を食べるか)
- メールを先に返すか、タスクを先にするか
- どのタスクから始めるか
- 返信の文面をどうするか
- 昼休みに何を食べるか
- 夕方、もう少し頑張るか、切り上げるか
- 帰り道に買い物をするか
- 夕飯を作るか、買うか、外食か
- 何を作るか、何を買うか
- 何時にお風呂に入るか
- 何を見て休むか
- 何時に寝るか
こうして見ると、「夕飯どうしよう」は一日の終盤に出てくる“最後の大物”です。しかも、その時点で脳はすでにたくさんの決断をしてきています。だから苦しい。ここがポイントです。夕飯が決められないのは、夕飯の問題ではなく、決断が積み重なっている問題です。
余力が残る人は「決断を減らしている」だけ
不思議と余裕がある人がいます。仕事も家事もあるのに、夜にバタバタしない人。あの人は意志が強いのか、体力があるのか。そう見えるかもしれません。でも多くの場合、やっていることは単純です。
決断を減らしています。
- 服がほぼ固定
- 朝食が固定
- 平日の昼食が固定
- 仕事の進め方が型になっている
- 夕飯の候補が決まっている
- 買い物のリストが固定
- 生活の流れがルーティン化している
つまり、決める場所を減らして、エネルギーを温存している。ここを真似することが、あなたの余力を守ります。
ルーティン化は「自由を奪う」のではなく「自由を守る」
ルーティンと聞くと、「縛られる」「窮屈」と感じる人もいます。でも、ルーティンの本質は逆です。自由を守るための仕組みです。
私たちの自由は、決断のエネルギーで支えられています。エネルギーが残っていると、やりたいことが選べます。人に優しくできます。大事なことを考えられます。逆に、エネルギーが枯れると、自由が消えます。気分に流され、衝動に引っ張られ、優先順位が崩れます。
ルーティン化は、選択を“固定”することで、そのエネルギーを守ります。すると、自由が増えます。何も考えなくていい時間が増え、心の余白が生まれます。
ルーティンは「自分のための自動運転」。その感覚で取り入れるのがちょうどいいです。
決断のエネルギーは「有限」だと扱う
ここからは実務に入ります。まず前提として、決断のエネルギーは有限だと扱います。無限だと思うと、使い切ります。有限だと扱うと、守れます。
あなたの一日を、スマホのバッテリーだと思ってみてください。朝は100%。仕事の判断、連絡、気遣い、移動、タスクの切り替え。そういうものが全部、バッテリーを減らします。夕飯を決める頃には、残り10%かもしれません。その時に重いアプリを起動しようとしても、落ちます。
だから、夕飯を決めるという“重いアプリ”を、軽くする必要があります。もしくは、すでに決まっている状態にしておく。これがこの記事の核です。
「決めない」ための設計は、3つの層で作れる
決断回数を減らす方法は、いきなり全部変える必要はありません。層で作れます。ここが続くコツです。
- ルール化(決め方を固定する)
- 候補化(選ぶ幅を狭める)
- 自動化(そもそも決めなくていい状態にする)
たとえば夕飯なら、
- ルール化:平日は「主菜+副菜1」だけにする
- 候補化:夕飯は10個の定番から選ぶ
- 自動化:曜日ごとにメニューを固定する
この層を一つずつ重ねると、決断が軽くなります。
まず最初にやること:「夕飯の決断」を分解する
「夕飯どうしよう」が重いのは、決断が一つに見えるからです。でも実際には、複数の決断が束になっています。
- 家で食べるか、外か
- 作るか、買うか
- 米か、麺か
- 何の味にするか(和・洋・中)
- 主菜は肉か魚か
- 野菜をどうするか
- 予算は
- 片付けの手間は
- 冷蔵庫に何があるか
- 明日の弁当は
これを全部まとめて一気に考えようとすると、脳が固まります。だから、分解して、固定できるところを固定します。夕飯の決断を軽くする最短ルートは、「固定できる部分を先に固定する」ことです。
夕飯の固定ポイントは「形」から決める
メニューを決める前に、形を固定します。形とは、夕飯の構造です。
たとえば、あなたの家の平日の夕飯は、こうでいいです。
- 主菜1つ
- 副菜1つ(野菜)
- 汁物は余裕がある日だけ
これだけで、選択肢が減ります。「汁物も」「デザートも」まで考えると、決断が増えます。平日は“最低限で勝つ”が正解です。休日に丁寧にやればいい。
形を固定すると、頭の中の候補が整理されます。「主菜+野菜」で考えればいい。これだけで軽くなります。
「曜日で固定」は強い。けれど硬すぎない形にする
曜日ごとに夕飯を固定する方法は強力です。決断がゼロに近づきます。ただし、硬すぎると続きません。おすすめは「カテゴリー固定」です。
例:
- 月:麺(うどん、パスタ、焼きそば等)
- 火:魚系(焼き魚、刺身、缶詰アレンジ等)
- 水:丼(親子丼、牛丼、麻婆丼等)
- 木:鍋・煮込み(具材だけ変える)
- 金:買う日(惣菜、テイクアウト、外食)
こうすると、曜日に合わせて“選ぶ幅”が狭くなります。でも、完全固定ではないので飽きにくい。さらに「金は買う日」にすると、週後半の疲れに優しい設計になります。
ここで大事なのは、理想の食生活を作ることではありません。疲れた日の自分を救うことです。
「買う日」を罪悪感から外す
多くの人がここでつまずきます。「買うのは手抜き」「自炊しなきゃ」という罪悪感がある。でも、罪悪感は決断を重くします。買う日をルールにすると、罪悪感が減ります。
買う日は、サボりではなく、戦略です。
- 週のエネルギー配分を最適化するため
- 平日の余力を守るため
- 家の雰囲気を荒らさないため
- 明日の自分を助けるため
ここを「家の方針」にしてしまうと、毎週悩まなくて済みます。買う日があると、他の日が楽になります。
夕飯の候補を「10個」だけ作る
夕飯の候補を増やすと、決断が重くなります。候補が多いと、人は迷います。だから、定番は10個で十分です。あなたの家の“夕飯ベスト10”を作ります。
条件はこれです。
- 30分以内でできる
- 材料が少ない
- 失敗しにくい
- 片付けが軽い
- 家族の不満が出にくい
例としては、
- 生姜焼き+キャベツ
- 豚汁(具材固定)+おにぎり
- 親子丼
- 麻婆豆腐
- 焼き魚+味噌汁(余裕があれば)
- カレー(作り置き)
- うどん(冷凍)+卵+ねぎ
- パスタ(ツナ・トマト・きのこ等)
- 鍋(白菜+肉+豆腐)
- 惣菜+サラダ+味噌汁(インスタント)
あなたの生活に合わせて、10個に絞ります。ここでのコツは、オシャレさや栄養の完璧さより、“続くこと”です。続けば、結果的に安定します。
「買い物の決断」も夕飯の負担を増やす
夕飯が重いのは、買い物がセットになっているからです。買い物は決断の連続です。
- 何を買うか
- どのブランドか
- どのサイズか
- 価格は
- 今日は安いか
- 在庫は
スーパーは選択肢の海です。疲れているときに行くと、脳が削れます。だから、買い物こそルーティン化が効きます。
買い物は「固定リスト+固定日」にする
おすすめはこれです。
- 週1回のまとめ買い(できるなら)
- 週1回が無理なら、週2回に固定
- それ以外は“追加だけ”にする
そして、固定リストを作ります。固定リストは、毎回買うものです。
例:
- 卵
- 豆腐
- 納豆
- ねぎ
- きのこ
- キャベツ
- もやし
- 鶏もも
- 豚こま
- 冷凍うどん
- ツナ缶
- トマト缶
- カレールー
- だし・味噌
固定リストがあると、店で迷いません。迷うのは、固定リスト以外の“追加分”だけになります。決断の量が減ります。
「冷凍と缶詰」を味方にするのは、心の余力のため
冷凍食品や缶詰に抵抗がある人もいます。でも、冷凍と缶詰は、あなたの余力を守る道具です。余力がない日に、ゼロから作るのは負担が大きい。だから、“手間の貯金”をしておく。
冷凍うどん、冷凍野菜、ツナ缶、サバ缶、トマト缶。これらは、疲れた日にあなたを救います。栄養を完璧にしようとして、夕飯が重くなってしまうなら、まずは生活を回すことを優先していい。
決断疲れを減らす鍵は「朝」にある
ここで少し視点を変えます。夕飯の決断を軽くするには、夕方だけ対策しても足りません。決断疲れは、朝から積み上がるからです。だから、朝の決断を減らすと、夜が楽になります。
朝の決断で特に重いのは、この三つです。
- 何を着るか
- 何から始めるか
- いつまでに何をするか
ここをルーティン化すると、夕方の余力が残ります。
服の決断は「制服化」で一気に減る
服は、思っている以上に脳を使います。天気、気温、予定、印象、洗濯状況。毎朝これを判断しているだけで疲れます。
制服化の方法は、いきなり全部同じ服にすることではありません。おすすめは「パターン化」です。
- 平日用の組み合わせを3セット作る
- 色は2色までにする(例:黒・白・紺)
- 迷う要素を減らす
例えば、「トップスは白か黒」「ボトムは黒」「羽織は紺」。このくらいの制限で、朝の迷いが激減します。オシャレを捨てる必要はありません。むしろ、迷う時間が減ると、余裕が出て身だしなみが安定することもあります。
朝のタスクは「最初の15分」を固定する
仕事の「何から始めるか」は、決断疲れの大きな原因です。朝は決断力が高いと言われることもありますが、だからこそ、ここで浪費しがちです。
おすすめは、「朝の最初の15分」を固定することです。
例:
- 1分:今日の予定を見る
- 5分:今日の最重要タスクを1つ書く
- 5分:メールとチャットをざっと確認(返信は必要最小限)
- 4分:最重要タスクの最初の一手を決める
この15分が固定されると、仕事の立ち上がりが滑らかになります。決断が減るだけでなく、気持ちの焦りも減ります。
「今日やること」を増やさない。代わりに“選ぶ基準”を固定する
タスク管理で疲れる人は、「リストを増やしすぎる」より、「選び方が毎回違う」ことが原因になりがちです。毎回、基準が変わると、選ぶたびに脳が摩耗します。
だから、選ぶ基準を固定します。
- 今日は「一番大事な1つ」だけ決める
- それ以外は「小さいものを3つ」まで
- 迷ったら「期限が近いもの」ではなく「影響が大きいもの」を先に
あなたに合う基準を1つ決めるだけで、選ぶ回数が減ります。
返信の決断は「テンプレ」で守れる
メッセージ返信は、小さく見えて大きな決断です。言葉選び、相手への配慮、タイミング。これが積み重なると疲れます。ここはテンプレが効きます。
よく使うテンプレを3つ作っておきます。
- 了解系:「承知しました。◯◯で進めます。完了したら共有します。」
- 確認系:「一点確認させてください。◯◯は△△の認識で合っていますか?」
- 相談系:「この件、A案とB案で迷っています。優先度的にはどちらが良いでしょうか?」
テンプレは冷たいものではありません。あなたの余力を守りながら、必要なコミュニケーションを続けるための道具です。
「通知」は決断を増やす装置になりやすい
通知が来ると、人は小さな決断をします。
- 今見るか、後で見るか
- 返信するか、しないか
- 何と返すか
通知が多いほど、決断が増えます。だから、通知は“決断の入口”だと思って扱うのがコツです。
おすすめは次の通りです。
- 通知を必要最小限にする(本当に必要なアプリだけ)
- チャットは「見る時間」を決める
- 深夜の通知は切る
これだけで、一日の決断回数が減ります。結果、夕方の余力が残ります。
「選択肢を減らす」より「選ぶ場面を減らす」
ここで重要な視点があります。選択肢を減らしても、選ぶ場面が多いと疲れます。だから、選ぶ場面自体を減らします。
例えば、昼食。
毎日「何食べよう」を考えると疲れます。ここも固定すると楽です。
- 平日昼は3パターンだけ
- 週1回は同じ店
- コンビニなら固定セット
これで昼の決断が減ります。すると、夕方の決断が軽くなります。
「決断のピーク」を夕方に持ってこない
人は疲れると、決断が重くなります。だから、重要な決断は、夕方に持ってこないのが基本です。
- 重要な資料の構成を決める
- 難しい交渉をする
- 大きな買い物をする
- 生活の大事な話し合いをする
こういうものは、できれば午前に寄せます。午後は実行。夕方は片付け。夜は回復。こういう設計ができると、生活が回りやすくなります。
もちろん現実はそうはいかない日もあります。でも、週の中で数回だけでも「大事な決断は午前」を意識すると、疲れ方が変わります。
夕方の自分を守る「決断の防波堤」
夕方から夜にかけて、決断が増えると、どんどん苦しくなります。だから、夕方に“防波堤”を作ります。
おすすめの防波堤は次の3つです。
- 帰宅前に、夕飯の方針を決める(作る/買うだけでも)
- 帰宅したら、まず水を飲む(脳の回復の入口)
- 夕方以降の新しい決断を減らす(新規案件を入れない)
帰宅前に「今日は買う」と決めてしまえば、家で悩みません。悩む場所を減らす。これが防波堤です。
「作る日」の夕飯は“味”ではなく“工程”を固定する
自炊が負担になるのは、味のバリエーションを考えるからです。でも、疲れた日に必要なのは、味の冒険ではありません。工程が読めることです。
工程を固定するとは、例えばこうです。
- 炒めるだけ
- 煮るだけ
- 焼くだけ
- かけるだけ
この「だけ」料理を定番化すると、決断が減ります。具体的には、
- 肉を焼いてタレをかける
- 野菜を炒めて味付けは固定(塩胡椒、しょうゆ、味噌など)
- 鍋は具材を入れて煮るだけ
- うどんは茹でてつゆをかけるだけ
味はその後で変えてもいい。まずは工程が固定されていることが、疲れた日の救いになります。
夕飯の「決め方」を3段階にする
夕飯の決め方を、体力に合わせて3段階にします。これがとても効きます。
- レベル1(疲労大):買う/食べに行く(決断を減らす)
- レベル2(疲労中):固定の簡単メニュー(工程が読める)
- レベル3(余裕あり):新しい料理、丁寧な食事
大事なのは、レベル1を“正当化”することです。レベル1が許されると、心が荒れません。生活が回ります。
「メニューが決まらない」を根性で乗り越えない
メニューが決まらないとき、多くの人は「もっと頑張って考えよう」とします。でもそれが逆効果です。決断が難しいのは、脳が疲れているからです。疲れている時に考えるほど、決断は重くなります。
だから、考える前に、仕組みを使います。
- 候補リストから選ぶ
- 曜日カテゴリーで決める
- 買う日にする
仕組みがあると、考えなくて済みます。考えないことで回復します。
決断回数を減らすと「優しさ」が残る
ここで少しだけ、感情の話をします。決断疲れが溜まると、心の余裕が減ります。すると、身近な人にきつく当たってしまったり、自分を責めたりしやすくなります。
これは性格ではありません。エネルギーの問題です。
決断回数を減らすと、余力が残ります。余力が残ると、優しさが残ります。夜の自分が荒れなくなります。だから、決断を減らすことは、生活の優しさを守ることでもあります。
ルーティン化の落とし穴:「完璧なルーティン」を作ろうとする
ここで注意点があります。ルーティン化を頑張りすぎると、逆に疲れます。「完璧なルーティン」を作ろうとすると、選ぶことが増えるからです。
おすすめは、小さく始めること。
- 夕飯の候補を3つだけ決める
- 買う日を週1だけ作る
- 朝の服を3セットだけ作る
少なく始めると続きます。続くと強くなります。
「決断の温存」は、重要な場面で効く
決断を減らす目的は、楽をすることだけではありません。大事な決断のために、エネルギーを残すことです。
- 仕事の重要な判断
- 人間関係の大事な会話
- 自分の将来の選択
- 体調を守る判断
こういう決断は、エネルギーがある時にしたほうが、後悔が減ります。だから、日常の小さな決断を減らす価値があります。
具体的に変える:今日からできる「決断削減」メニュー
ここからは、今日からできる具体策をまとめます。全部やらなくていいです。できるものから一つだけで十分です。
夕飯のための三点セット
- 「買う日」を1日決める
- 「定番10個」を作る
- 「曜日カテゴリー」を作る
この三点だけで、夕飯の決断が軽くなります。
朝のための三点セット
- 服を3セット固定
- 朝食を固定(例:卵+ヨーグルト、納豆ご飯など)
- 朝の最初の15分を固定
朝が軽くなると、夜が軽くなります。
買い物のための三点セット
- 固定リストを作る
- 買い物の曜日を決める
- 追加は“足りないものだけ”にする
買い物の決断が減ると、夕飯が楽になります。
「選択肢を狭める」ための道具を持つ
迷いを減らすためには、道具があると強いです。道具といっても、難しいものではありません。
- スマホのメモ(定番リスト)
- 冷蔵庫に貼る紙(曜日カテゴリー)
- 買い物リストアプリ
- 冷凍庫のストック(決断の貯金)
道具があると、脳が考えなくて済みます。余力が残ります。
「決める時間」をあらかじめ作ると、悩む時間が減る
決断は、いつでもできるから、ずっと悩みます。だから、決める時間を固定します。
例えば夕飯なら、
- 朝に「今日は作る/買う」だけ決める
- 昼に「候補を一つだけ決める」
- 帰宅前に「確定」する
こうすると、夜に悩まなくて済みます。夜は疲れているので、決める時間を夜から外す。これが重要です。
夕飯が決められない日こそ「買う」を選ぶ
一番大切なルールを置きます。
夕飯が決められない日は、買う。
これをルールにすると、決められない日が救われます。「決められない自分」を責めなくて済みます。これは生活を回すための“安全弁”です。安全弁があると、人は安心して頑張れます。
決断疲れが強い人ほど「余白」を先に確保する
決断疲れが強い人は、予定を詰めがちです。詰めると、決断が増えます。だから、余白を先に確保します。
- 夕方以降は新しい予定を入れない日を作る
- 週に一度、何もしない夜を作る
- 休日の午前は回復に使う
余白は贅沢ではありません。決断の回復時間です。余白があると、決断のエネルギーが戻ります。
“整える”の優先順位は「食事」より「決断」
食事を丁寧にしたい気持ちは大切です。でも、疲れているときは、食事の完璧さより、決断の軽さを優先したほうが、結果的に生活が安定します。
- 決断が軽い → 生活が回る → 余力が戻る → 食事も整いやすい
この順番です。逆に、
- 食事を完璧にしようとする → 決断が重い → 生活が回らない → 余力が減る
こうなると苦しくなります。だから、最初は決断を減らす。そこから始めると、後で食事も自然に良くなります。
決断回数を減らすための「やめる」リスト
増やすより、減らすほうが効きます。決断疲れが強い人におすすめの「やめる」リストです。
- 毎日違う朝食を考えるのをやめる
- 服を毎朝悩むのをやめる
- 夕飯をゼロから考えるのをやめる
- スーパーで長く迷うのをやめる
- 夜に大事な判断をするのをやめる
- 通知に即反応するのをやめる
やめると、余力が戻ります。
「決めないこと」を決める
最後に、いちばん効く考え方を置きます。決断回数を減らすとは、「決めないことを決める」ことです。
- 平日の夕飯は定番から選ぶ
- 服は3セットの中から選ぶ
- 昼食は3パターン
- 返信はテンプレ
- 買い物は固定リスト
- 疲れた日は買う
こうやって、決めない領域を増やす。すると、人生の大事なところにエネルギーが残ります。
1週間で回すための「小さな実験」
最後に、無理なく始めるための1週間実験を提案します。全部やらなくていいです。できた日だけで十分です。
1日目:夕飯の候補を3つだけ書く
「困ったらこれ」の3つを決めます。
2日目:買う日を1日決める
金曜でも、疲れやすい曜日でも。
3日目:朝食を固定する
一週間だけ試す。
4日目:服を3セット作る
写真を撮ってメモに残すと楽。
5日目:買い物固定リストを作る
卵、豆腐、ねぎ、冷凍うどん…など。
6日目:夕方の防波堤を作る
帰宅前に「今日は作る/買う」だけ決める。
7日目:一番効いたものだけ残す
他は捨てていいです。残すのは一つで十分。
まとめ:余力は、作れる
「今日の夕飯どうしよう」が苦しいのは、あなたがだめだからではありません。あなたが一日を通して、たくさんの決断をしているからです。決断の回数を減らせば、余力は残ります。
余力が残ると、夜の自分が少し優しくなります。生活が回りやすくなります。大事なことに力を使えるようになります。
最初は、夕飯の候補を3つだけ。買う日を1日だけ。服を3セットだけ。朝の三点。小さく減らした分の余力は、あなたの回復に戻ります。続けるほど、夜が静かになり、明日の朝が少し楽になります。うまくいかない日があっても大丈夫。決断を減らすことは、毎日を守るための工夫です。今日から少しずつで大丈夫。無理せずね

