特別に大きなトラブルがあるわけではないのに、いつもなんとなく疲れている。
朝起きてもすっきりしないし、仕事が終わる頃にはヘトヘト。休日も体力回復だけで終わってしまう——そんな感覚が続くと、「自分が弱いのでは」「このまま年を重ねて大丈夫かな」と不安になりますよね。
ただ、多くの場合、「性格」や「根性」の問題ではなく、
生活のパターンが、じわじわと自分に合わない方向にズレているだけ ということが少なくありません。
いきなり完璧な健康生活を目指す必要はなくて、まずは 「1週間だけ」 を実験期間として、少しだけパターンを変えてみることが大切です。短い期間なら試しやすいですし、「意外とこれだけでちょっと楽かも」という小さな手応えも見つけやすくなります。
この記事では、
- なぜ「なんとなく疲れている」が続きやすいのか
- 無理をしない前提で、「1週間だけ」試す生活の整え方
- 朝・日中・夜それぞれで、今日からできる小さな工夫
- 実際の「1週間のモデルプラン」例
- うまくいかなくても自分を責めないための考え方
を、静かに、現実的な目線で整理していきます。
「全部やらなきゃ」と思う必要はありません。
読んでみて、「これならできそうかも」と感じたものを 1つか2つだけ、まず1週間だけ試してみる――そんなゆるい気持ちで読み進めてもらえたらうれしいです。
「なんとなく疲れている」が続くとき、起きていること
「毎日全力で働いていて当たり前に疲れている」というより、
ぼんやりとした疲労感がずっと居座っているような状態には、いくつかのパターンがあります。
ここで言いたいのは、「あなたの頑張りが足りないからではない」ということです。
多くの場合、次のような 小さな積み重ね が、気づかないうちに疲れを濃くしていきます。
睡眠が「時間」だけあって「質」が足りていない
- 6〜7時間は寝ているのに、朝スッキリしない
- 布団に入ってからスマホを長く触ってしまう
- 夜中に何度も目が覚める
- そもそも寝る時間が日によってバラバラ
「何時間寝たか」よりも、「どんな状態で眠りに入っているか」「寝る時間が一定かどうか」で体調は大きく変わります。
睡眠の「質」が少しずつ下がると、日中のエネルギーがじわじわ削られていきます。
脳だけがずっと働き続けている
- 仕事が終わったあとも、頭の中で反省会が止まらない
- 通勤中もスマホでニュース・SNS・動画を見続けている
- 1日のどこかに「ぼーっとする時間」がほとんどない
体は座っていても、脳はフル稼働し続けている状態です。
「体の疲れ」よりも「頭の疲れ」 が溜まっているとき、人は「なんとなく sürekliに疲れている」感覚になりやすくなります。
エネルギーの「出入り」が合っていない
- 食事のタイミングが不規則
- 朝はとりあえずカフェインだけで乗り切る
- 夜にドカ食いしてしまう
- 休憩なしで長時間集中し続けてしまう
エネルギー(睡眠・栄養・休憩)の入り方が不規則だと、
「出ていく量(仕事・家事・人間関係)」に対して、常に少し足りない状態になります。
その足りなさを、気合と根性で埋めようとするほど、慢性的な疲労感は強まっていきます。
「がんばるモード」がデフォルトになっている
- 何かしていないと不安
- 休んでいるときも「この時間を有効活用しないと」と焦る
- 休むことに罪悪感がある
本来、「がんばる」と「ゆるめる」はどちらも生きていくために必要な機能です。
でも、いつのまにか「がんばるモード」だけが常にONになってしまうと、
本人の自覚以上に、心身は摩耗していきます。
なぜ「まず1週間」なのか:長期計画より、“小さな実験”にする
生活を見直したいとき、「これからは早寝早起きして、運動して、食事もヘルシーに…」と長期計画を立てたくなります。
ですが、多くの場合、それは 三日坊主になるための完璧な計画 になってしまいがちです。
ここでのキーワードは、あくまで 「まず1週間だけ」 です。
1週間なら「実験」だと思える
- 「一生続けよう」と思うと、重く感じる
- 「とりあえず1週間なら試せるかも」と思えるラインを目指す
- 合わなければやめていい、という前提でスタートする
実験だと思えると、「失敗してもいい」と自然に思える ので、続けやすくなります。
むしろ、うまくいかなかったポイントも含めて、「自分の暮らしのクセが分かる材料」になります。
小さな変化でも、1週間続くと体感しやすい
- 1日だけ早く寝ても、あまり変化を感じないことが多い
- でも、1週間続けると「そういえば朝のしんどさが少しマシかも」と気づきやすい
- 体も心も、変化を感じるには「ちょっとした時間」が必要
だからこそ、「一生続けるルール」ではなく、
“1週間だけの仮ルール” を作ってみるのが、現実的なスタートラインになります。
1〜2日目にやること:いきなり変えないで、「今の自分」を観察する
1週間見直すと言っても、
最初の1〜2日は「何も変えない」 ことをおすすめします。
まずは「観察モード」に入る
1〜2日目は、次のようなことを、ざっくりメモするだけでOKです。
- 寝た時間・起きた時間
- 起きたときのしんどさ(10点満点でざっくり)
- 朝・昼・夜に何をどれくらい食べたか
- カフェインを飲んだタイミングと回数
- スマホをぼんやり触っていた時間帯
- 「一番しんどい」と感じた時間帯とそのとき何をしていたか
きっちり記録しようとすると疲れてしまうので、
「夜寝る前に、その日のざっくりをメモ帳に3行だけ書く」
くらいで十分です。
例)
- 就寝1:30、起床7:30、だるさ7/10
- 朝はコーヒーだけ。昼はコンビニパン。夜はラーメン。
- 22〜1時くらいまでSNSだらだら。夕方16〜18時が一番つらかった。
この「事実だけを淡々と記録する」時間があると、
後でどこを少し動かすと楽になりそうか が見つけやすくなります。
「ジャッジしないで見る」のが大事
ここで気をつけたいのは、
- 「やっぱり生活がひどい」と責めない
- 「こんな生活だから疲れてるんだ」と決めつけない
ということです。
ここでの目的は、「悪いところ探し」ではなく、
「今のパターンを知るための観察」 です。
自分の生活を眺めながら、
「ああ、こんなリズムで生きてたんだな」
くらいの、少し他人事のような目線で眺めてみるとちょうどいいかもしれません。
3〜7日目のポイント①:朝の「最初の30分」だけ整えてみる
1週間見直すとき、全部の時間帯をがらっと変える必要はありません。
まずは 朝の“最初の30分” だけ、少し意識を向けてみます。
起きてすぐスマホを見ない「5分の余白」をつくる
ちょっとハードル高く感じるかもしれませんが、
もし可能なら、「起きて最初の5分だけ」スマホに触らない ルールを試してみてください。
そのかわりに、例えばこんなことをします。
- カーテンを開けて外の明るさを確認する
- 白湯や水をコップ1杯だけ飲む
- 伸びをしたり、首や肩をゆっくり回してみる
たった5分でも、
- 「今日一日全部が仕事モード」ではなく
- 「まずは自分の体を起こす時間」
としてスタートできると、日中の疲れ方が少し変わってきます。
朝食は「完璧」じゃなくて「何か一口」でいい
- 朝からしっかり食べるのが理想かもしれませんが、
- 現実的には「何も食べない」→「少しだけ口に入れる」に変えるだけでも違います。
例えば、
- 小さなおにぎり1個
- バナナ1本
- ヨーグルトだけ
など、「冷蔵庫からすぐ出せるものを1つ決めておく」 のがおすすめです。
大事なのは、「朝にエネルギーを0ではなく1でも入れる」感覚を持つこと。
それだけで、午前中のダルさがほんの少しやわらぐ人も多いです。
「朝の支度の中に1つだけ“自分のため”を入れる」
朝はどうしても「仕事に行く準備」が中心になりますが、
その中に 1つだけ、「自分のためにしている」と思える行動 を混ぜてみます。
- 好きなマグカップで飲み物を飲む
- その日の予定を手帳に3行だけ書く
- お気に入りの香りのハンドクリームを塗る
ほんの数十秒のことでも構いません。
それがあることで、「今日も1日、ただの消耗じゃない」という小さな感覚が生まれます。
3〜7日目のポイント②:日中の「エネルギーの出し方・休め方」を整える
次は、仕事や家事をしている 日中の過ごし方 に、ほんの少しだけ手を加えてみます。
「90分に1回、1〜2分だけ離席する」を目安にする
ずっと座りっぱなし・立ちっぱなしで作業をしていると、
血行も悪くなり、集中力も落ちていきます。
そこで、
- 90分に1回だけ
- 1〜2分、席から離れる・姿勢を変える
という ミニ休憩 を入れてみます。
- トイレに立つ
- コピーを取りに行くついでに、少し遠回りする
- 席でできるなら、首や肩をゆっくり回す
など、「仕事を中断している罪悪感が少ない動き」を選ぶと続けやすいです。
昼休みは「スマホタイム」と「呼吸タイム」に分ける
昼休み、ずっとスマホを見ていると、一見休んでいるようで、脳は情報処理を続けています。
理想は、昼休みを以下のように分けてみることです。
- 前半:好きなようにスマホを見てOK
- 後半5分だけ:スマホを置いて、ぼーっとする・深呼吸する
机に伏せて目を閉じるだけでも、脳の疲労感は変わります。
「寝ないと意味がない」と思わなくて大丈夫です。
「入力を止める時間」 があるかどうかがポイントです。
仕事量を減らせないときは、「全力の幅」を変える
もちろん、「忙しすぎるから仕事量を減らしてください」と言えない状況の方も多いと思います。
その場合は、
「いつも120%でやっていたことを、今週だけは85〜90%に落としてみる」
という意識を持ってみるのも一つです。
- 資料の装飾を少し簡素にする
- メールを完璧な文章にしようとしすぎない
- すべてに即レスするのではなく、「10分後に返す」でもOKなものを見極める
「手を抜く」というより、「余白を残す」 イメージです。
その少しの余白が、夕方以降の疲れ方に直結していきます。
3〜7日目のポイント③:夜の「締めくくり方」を少し変える
そして、多くの人の疲れが一番濃くなるのが、夜です。
ここを少し変えるだけで、翌朝の体感がわかりやすく変わることがあります。
寝る「30分前」からを、“ゆるやかな下り坂”にする
いきなり生活すべてを早寝型にするのではなく、
「寝る30分前からだけ、テンションを落としていく」 ことを意識してみます。
例えば…
- スマホの画面の明るさを落とす
- 刺激の強い動画やニュースではなく、ゆったりしたコンテンツに変える
- 部屋の照明を少し暗くする
- 寝る用の音楽やラジオを流す
「よし、寝るぞ!」と勢いで布団に入るのではなく、
ジェットコースターの最後のほうの、スーッと静かに止まっていくイメージ で
1日のテンションを落ち着かせていきます。
「今日の自分にひと言メモ」を残してから寝る
夜はどうしても、「できなかったこと」「反省点」に目が向きやすい時間です。
そこで、あえて 「今日の自分にひと言だけメモする」 習慣を試してみます。
メモの内容は、なんでも構いません。
- 「今日もなんとか乗り切った」
- 「あのときちゃんと断れたのはよかった」
- 「よくがんばった。おつかれさま」
など、評価というよりも“声かけ”に近い言葉 にします。
たった一行でも、「自分で自分におつかれさまを言う」ことで、
眠る前の気持ちが少しやわらぎます。
寝る時間は「理想」ではなく「現実+15分」で決める
いきなり「24時就寝」に変えるのではなく、
いまの平均就寝時間 − 15〜30分
を目安に、「今週だけの就寝目標時間」を決めてみます。
- いつも2時寝なら → 今週は1時30分を目標に
- いつも1時なら → 今週は0時30分を目標に
このくらいの差でも、1週間続けると体感が変わる人は多い です。
大事なのは、「続けられる範囲で、少しだけ前倒しする」ことです。
具体的な「1週間モデルプラン」の例
ここまでの内容を、あくまで一例として 1週間プランにしてみます。
自分の生活に合うように、気になるところだけつまんでください。
平日(5日間)の共通ルール(ゆるめ)
- 起床後5分はスマホを見ない
- 朝に「何か一口」だけでも食べる
- 90分に1回は1〜2分だけ席を立つ
- 昼休みの最後5分はスマホを置いて目を閉じる
- 寝る30分前からは画面の明るさ・刺激を落とす
- 就寝時間を、いつもより15〜30分前倒ししてみる
月曜日〜金曜日のイメージ
月曜日
- 「観察モード」で、1日のざっくり記録をつけてみる
- 仕事終わりに、「今日一番つらかった時間帯はいつだったか」を思い出す
火曜日
- 引き続き記録
- 90分ごとに席を立つミニ休憩を意識してみる
- 夜のメモ:「今日の自分にひと言」を1行だけ書く
水曜日
- 週の中日。「今日は少しペースを落としていい日」とあらかじめ決めておく
- 昼休みの最後5分、スマホを置いて深呼吸
- 夜、寝る30分前から部屋の照明を少し暗くしてみる
木曜日
- 週の疲れが出てきやすい日 → 「やらなくてもいいこと」を1つ減らす
(例:今日は洗濯を明日に回す、料理は惣菜で済ませるなど) - 就寝時間を、可能ならさらに10分前倒ししてみる
金曜日
- 1週間の記録を眺めて、「自分が一番しんどそうな時間帯」を探してみる
- 夜は、「よくここまで来た」という気持ちで、自分に労いメモを書く
土日(休みの日)の考え方
土日は、「回復」と「楽しみ」のバランスが大事になります。
- 完全に寝だめだけで終わると、逆にだるさが残る こともある
- かといって、予定を詰め込みすぎると疲れが増える
そこで、例えばこんなふうに分けてみます。
土曜日
- 午前:ゆっくり寝てもOK。ただし起きたらまずカーテンを開ける
- 午後:外に少しだけ出る(散歩・買い物など)
- 夜:好きなものを見たり食べたりしていい“自分のご褒美時間”にする
日曜日
- 午前:軽く部屋を整える(机の上だけ、テーブルの上だけなど範囲を小さく)
- 午後:月曜の準備を10〜15分だけする(持ち物チェック・服を決めておくなど)
- 夜:翌週の自分への「メモ」を3行だけ残す
「来週はこれを大事にしたい」
「今週できなかったけど、まだあきらめたくないこと」
「とりあえず来週も生きてればOK」
など、どんな内容でも構いません。
未来の自分に、小さな手紙を書くようなイメージです。
うまくいかなかった日があっても、「実験は成功」と考える
1週間見直してみようとしても、
- 寝る時間が結局いつも通りになってしまった
- 仕事が忙しすぎて休憩どころではなかった
- ついスマホを触ってしまった
そんな日も、きっと出てくると思います。
でも、それは 「失敗」ではなく、「自分の生活のリアルが分かった」という意味での成功」 です。
「できなかったこと」より、「気づけたこと」に目を向ける
例えば、
- 疲れが一番強いのは夕方〜夜だと分かった
- 休憩を挟むと、むしろ仕事の効率が少し上がると感じた
- スマホを見ない時間を作るのは、思っていた以上に難しいと実感した
これらは、すべて「次の一歩」を考える材料になります。
自分を責めると、次の1歩が小さくなってしまう
「やっぱり続けられなかった」と落ち込むと、
次に何かを試すときのハードルがどんどん上がってしまいます。
それよりも、
「今の自分はこのくらいが限界なんだな」
と認めてあげたうえで、
「じゃあ、その限界の範囲で何を小さく変えられるかな」
と考えていくほうが、長い目で見て、確実に自分を助けてくれます。
「なんとなく疲れている自分」ごと、大切に扱っていく
最後に、一番伝えたいことは、
「なんとなくいつも疲れている自分」も、ちゃんと守られるべき存在だということ
です。
- 気力でなんとかしている日々の中で
- それでも仕事や生活を回していること
- 誰かとの関係を大事にしようとしていること
それらは、見えにくいけれど、十分すぎるほどの「がんばり」です。
生活パターンを見直すことは、
単なる健康法ではなく、
「今の自分にふさわしいペースを取り戻すこと」 に近いものです。
完璧な1週間でなくて大丈夫です。
どこか1か所だけ、「あ、ここは少し楽になったかも」と感じられる場所ができたら、その時点で十分前進しています。
この記事の中から、
- 朝の5分だけスマホを見ない
- 寝る前に一言だけ「おつかれさま」とメモする
- 90分に1回、席を立って伸びをする
など、これならできそうだな と感じたものを、
まずは1つだけ、今日から1週間試してみてください。
その1つが、長い目で見たとき、
「なんとなく疲れている毎日」から少しずつ抜け出していくための、小さなきっかけになっていくはずです。

