休みの日にダラダラ動画を見続けてしまうときの、「終わったあと落ち込まない」時間の使い方

心を軽くするヒント

休みの日に、気づいたら一日中動画を見ていた。
アニメ、ドラマ、YouTube、ショート動画…。スマホやタブレットを手放すタイミングを見失って、気づけば外は暗くなっている。画面を閉じた瞬間にやってくるのは、「あぁ、また何もできなかった」という重たい自己嫌悪。

「せっかくの休日だったのに」「もっと有意義な過ごし方があったはず」と思うほど、胸のあたりがざわざわして、なんとなく自分が嫌になってしまう。
動画そのものは楽しいし、見ている最中は確かに「ラク」なのに、終わったあとに残るのは、ちょっとした虚しさや後悔だけ――そんな感覚、きっと一度は覚えがあるのではないでしょうか。

この記事では、
「ダラダラ動画を見続けてしまう」ことそのものをやめる話ではなく、
“見終わったあとに自分を嫌いにならない”ための時間の使い方

をテーマにしていきます。

  • 動画を楽しむ余地はちゃんと残しながら
  • 「全部ムダだった」と感じにくくする工夫を入れながら
  • 休みの日の終わりに、自分に対して少しだけ優しい気持ちでいられるように

そんなバランスを、一緒に探していけたらと思います。


「ダラダラ動画」を、ただの「怠け」と決めつけない

まず最初に、いちばん大事な前提から置いておきます。

休みの日にダラダラ動画を見てしまうのは、
「意志が弱いから」「怠け者だから」ではありません。

よくよく内側を見てみると、こんな要素が重なっていることが多いです。

  • 平日が忙しすぎて、ただ何も考えずに現実から離れたい
  • 頭も体も疲れているのに、「ちゃんとした趣味」や「生産的なこと」をする気力がない
  • ベッドやソファでスマホを開くと、他の選択肢よりも圧倒的にハードルが低い
  • 再生が自動で次に進んでいく仕組み(オートプレイ・おすすめ)が、とても上手につくられている

私たちの脳は、本来「楽なほう」に流れるようにできています。
疲れているときほど、

・考えなくていいもの
・すぐに快感が得られるもの
・ボタン一つで始められるもの

に手が伸びるのは、ごく自然なことです。

ここで、「自分はダメだ」と一刀両断してしまうと、
・疲れている自分
・休みたい自分
・現実から少し目をそらしたい自分
ごとまとめて否定してしまうことになります。

本当に必要なのは、

「ああ、ここまで疲れていたんだな」
「だから、何も考えなくていいものに逃げたくなったんだな」

と一度認めてあげること。
そのうえで、**“どうやったら終わったあとに自分を責めずに済むか”**を整えていくことです。


落ち込む理由は「動画」そのものではなく、「意味づけ」

一日動画を見て過ごしたとしても、
ある人は「幸せな休日だった」と感じ、
ある人は「最悪な休日だった」と感じます。

違いを生むのは、**“その時間に、どんな意味づけをしているか”**です。

よくある「自分への厳しすぎる意味づけ」

  • 休みの日は、もっと有意義に使わなければいけない
  • 人生やキャリアにプラスになる過ごし方をしないと、時間を無駄にしたことになる
  • 動画に時間を使うのは、「何もしていない」のと同じ
  • 楽しいけれど、何も生み出していないから価値がない

こんな思考が頭のどこかにあると、
どれだけ笑ったり、泣いたり、感情が揺さぶられる作品に出会っても、
最後には「でも結局、何もしていない」と自分を下げる方向に解釈してしまいます。

動画にも、ちゃんと「役割」があると考えてみる

視点を少し揺らしてみると、
動画を見る時間にも、いろいろな役割があります。

  • 回復の役割:忙しい平日で削れた心身を、一時的に休ませてくれる
  • 感情の役割:笑い・涙・共感など、普段押し込めている感情が動くきっかけになる
  • 現実逃避の役割:一時的でも、「自分の現実」から距離を置く避難場所になる
  • 情報・学びの役割:ドキュメンタリーや解説動画などから、新しい視点をもらえる

仮に「今日は回復の日」と決めて動画を見ていたなら、
その時間は、ただの「浪費」ではなく、自分のバッテリーを充電する行動とも言えます。

大事なのは、

「動画を見るなんてダメだ」ではなく、
「自分は今日、この動画をどんな目的で見ているんだろう?」

と、一歩引いて捉え直してみること。

ここから先は、
「ダラダラと見すぎて後悔する休日」を、
「見てしまったとしても、終わったあとあまり落ち込まない休日」に変えていくための、いくつかの工夫を見ていきます。


まずは「休日のゴール」を小さく決めておく

動画を見る前に、あるいは朝起きたタイミングで、
その日の自分に**「小さなゴール」を3つ**だけ用意してみます。

たとえば、こんな感じです。

  • 洗濯を一回まわす/たたむ
  • 外に一度だけ出て、コンビニかスーパーに行く
  • 食器をシンクに溜めっぱなしにしない
  • シャワーだけは浴びる
  • ベッドを整える・ゴミを一袋だけ捨てる

これくらいの小ささで構いません。
「ブログを書く」「資格勉強を2時間」などの立派な目標は、あえて入れなくてもいいくらいです。

紙でもスマホのメモでもいいので、

「今日できたらOKリスト」

として、3つだけ書き出しておきます。

ポイントは、

  • 実行に5〜10分もかからないようなものにする
  • 体調や気分が悪くても、なんとかできそうなレベルにする
  • 3つのうち1つできたら自分を褒めていいし、2つできたら「超えられた」、3つできたら「今日は満点」とする

ことです。

こうして“最低限ライン”を先に用意しておくと、
たとえその日ほとんど動画を見て過ごしたとしても、

「でも洗濯はできた」
「外に一度は出られた」

という、自分への小さな肯定材料が残ります。

逆に、それがないと、

「今日は何もできなかった」

の一言で片づけてしまいやすくなります。
その「何も」の中には、実はちゃんといくつかの行動が含まれているのに、です。


見始める前の5分だけ、「ゆるい作戦会議」をしてみる

「とりあえず再生ボタンを押す」前に、
5分だけ、自分と簡単な作戦会議をしてみます。

1. 「なぜ今、動画を見たいのか」をひとことで言語化する

  • ただボーッとしたいのか
  • 笑いたいのか
  • 泣いてスッキリしたいのか
  • 何か学びたいのか

これを、メモに一行だけ書いてみます。

「今は、頭を休ませたいから動画を見る」
「今日は、気分が落ちているから、軽めに笑えるものが見たい」

理由を意識しておくことで、
・なぜか暗くなる動画
・見たあとに心が荒れるニュース系
など、今日の自分とは相性の悪いコンテンツを少し避けやすくなります。

2. 「時間の枠」をゆるく決める

完璧に守れなくていいので、
・何時まで見るか
・何本(何話)まで見るか
のどちらかを決めておきます。

  • 14時〜16時までの2時間だけ
  • このシリーズを2本見たら一回休憩
  • 1シーズン分ではなく、3話だけ

紙やスマホに「〜時まで動画タイム」と書いて、目につくところに置いておくのもおすすめです。

「時間を決める」という行為自体が、
なんとなく流されていた視聴を、**「自分で選んで見ている時間」**に変えやすくしてくれます。


見ている最中にできる、小さな「ブレーキ」の入れ方

一度見始めると、次の話、次の動画…と止まらなくなってしまうのも、よくあるパターンです。
その流れの中に、ほんの小さな「区切り」を入れるだけでも変わります。

1. オートプレイを切る/「次へ」を自分で押す

自動再生(オートプレイ)をオフにして、
「自分で“次へ”を押す手間」をあえて挟むようにします。

たったそれだけのことですが、

  • 「もう一話見ようかな」
  • 「ここでやめようかな」

と、自分に問いかける余地が生まれます。

決して、「必ずやめなければいけない」という話ではなく、

「自分で選んで続きに進んでいる」

感覚を取り戻すだけでも、
あとから感じる虚しさは少し和らぎます。

2. 1本終わるごとに、30秒だけ席を立つ

次の話に行く前に、

  • トイレに行く
  • お茶や水を注ぎに行く
  • カーテンを開けて外の光を一瞬見る

など、30秒〜1分だけ席を立つ“儀式”を作ってみます。

体を一度動かすことで、
心も少しだけ「動画の世界」から「自分の生活の世界」に戻ってきます。

そのタイミングで、

「もう1本見る?」
「別のことを少しやってみる?」

と自分に聞いてみると、完全に流されていたときよりも、
「ここでいったんやめておこうかな」と感じられる可能性が増えます。

3. 身体を完全に「沈めすぎない」

ベッドに寝転がったまま、体を横にして見ると、
そのまま何時間も動けなくなりがちです。

もちろん、それが必要な日もありますが、
「今日は見過ぎたくないな」という日は、

  • ソファや椅子に座る
  • クッションを背中に当てて、少しだけ姿勢を起こす
  • 足だけは床についておく

など、**「いつでも立ち上がれる姿勢」**を意識してみます。

身体が完全にとろけてしまう体勢にいると、
脳も「ずっとこのままでいたい」と感じやすくなります。
逆に、半分だけ起きている状態だと、
「そろそろ動くか」という感覚が戻りやすくなります。


見終わったあとに自分を責めないための「あと片づけ」

どれだけ工夫をしても、
「今日はやっぱり見過ぎたな…」という日もあります。

そんなときに、一番避けたいのは「自分をこき下ろす反省会」を始めてしまうことです。

代わりに、「動画タイムのあと片づけ」として、こんなことをしてみます。

1. 見たものを3行だけメモする

ノートやスマホに、

  • 何を見たか(ざっくりでOK)
  • 特に印象に残ったシーンや言葉
  • 自分の気持ちの変化

を、3行以内で書いてみます。

例:

・コメディドラマ 3話分
・最後の、主人公が「無理して笑わなくていいよ」と言われるシーンで泣いた
・朝より少し気持ちが軽くなった

この作業には、

  • 「何もしていない時間」ではなく、「ちゃんと体験した時間」として扱う
  • 自分の感情の動きを言葉にすることで、動画の世界から現実に戻る

という意味があります。

2. 「全部ムダだった」思考に“ツッコミ”を入れる

動画を見終わったあとに、

「また一日ムダにした」

という考えが浮かんできたら、
ノートに二つの欄を作ってみます。

  • 左:今日、良かった・助かったこと
  • 右:今日、後悔していること

左側には、どんなに小さなことでも書いてOKです。

  • 笑えた・泣けた・心が動いた
  • 現実のことを忘れられる時間が持てた
  • 部屋から一歩も出なかったけど、雨に濡れずに済んだ
  • 疲れ切っていた心が、少し回復した気がする

右側には、

  • 見すぎて目が疲れた
  • やるつもりだったことに手がつかなかった

などを書きます。

それを眺めて、

「“ムダだった”と切って捨てるほど、何もなかった一日ではないかもしれない」

という視点を、少しだけ取り戻してみます。


見すぎてしまった日の「リカバリー用30分」を持っておく

「今日はやっちゃったな…」という日ほど、
そのまま自己嫌悪に沈んで寝てしまいがちです。

でも、最後の30分だけでも「自分の生活」に戻る時間を作れると、翌日の感じ方が変わります。

リカバリー用30分の例

  • 5分:部屋をほんの少しだけ片づける(机の上・テーブルの上だけ、など範囲を決める)
  • 10分:お風呂やシャワーに入る(体を温めて「一日が終わった」合図をつくる)
  • 5分:ストレッチをして身体をほぐす
  • 10分:明日やることを3つだけメモする

これを全部やらなくても、1つか2つで十分です。

大事なのは、

「動画の世界で終わった一日」ではなく、
「最後はちゃんと自分の生活のほうに帰ってきた一日」

という感覚を、自分にプレゼントしてあげること。

たとえそれが、
・明日の朝着ていく服をハンガーにかける
・スマホを充電器につなぐ
といった小さな行動でも、
**「自分は明日にバトンを渡せた」**という実感になります。


「ダラダラ動画」といい距離でつき合うための、ゆるいルールづくり

ここまでの話を踏まえて、
少し元気なタイミングで、自分なりの「動画との距離のルール」を考えてみるのもおすすめです。

完璧に守らなくてもいい、ゆるいルールで大丈夫です。

1. 時間のルール

  • 休日の午前中はなるべく動画を開かない(午後のご褒美にする)
  • 寝る前1時間だけは、動画ではなく音楽やラジオにする
  • 「1日◯時間まで」ではなく、「◯時まで」と時間で区切る

2. コンテンツのルール

  • 見たあとにすごく心が荒れるジャンル(炎上・悪口メインなど)は、いったんフォローを外してみる
  • シリーズものは「今日は3話まで」など、事前に上限を決める
  • ショート動画だけでなく、たまに30分以上の長めの作品にも触れてみる(落ち着いて見る練習)

3. 曜日のルール

  • 「罪悪感ゼロで見ていい日」をあらかじめ作る
     → たとえば「土曜は何時間見てもOK。日曜はちょっと控えめにする」など
  • 逆に、「この日は動画ではなく、別のことを優先する」と決める日を月1回だけ作る

ルールは、あなたを縛るためのものではなく、

「自分の生活と動画時間のバランスをとるための、ガイドライン」

くらいの軽さで扱ってみてください。

守れない日があっても、
「じゃあ次の休日は、ここだけ意識してみようかな」と、
少しずつ軌道修正できれば十分です。


「やりたいことリスト」と「休みたいことリスト」を分けて書く

動画を見終わったあとに落ち込む背景には、

「本当はやりたかったことが他にあるのに、手をつけられなかった」

という思いも隠れています。

そこで、休日の前の日か当日の朝に、ノートを二つの欄に分けてみます。

  • A:やりたいこと(成長・チャレンジ系)
  • B:休みたいこと(回復・癒やし系)

A:やりたいことの例

  • 本を10ページ読む
  • 英語のアプリを15分だけやる
  • ブログの下書きを3行だけ書く

B:休みたいことの例

  • 何も考えずにコメディ動画を見る
  • 音楽を聴きながらぼーっとする
  • 好きなカフェで甘いものを食べる

この二つのリストを並べて眺めてみて、
その日の自分の体調と気分で、AとBをどう組み合わせるかを考えます。

たとえば、

・午前中はAから1個だけやる
・午後はBから2個やっていい
・夜はまたAから1個だけ小さいことをする

こうして組み合わせておくと、
もし午後全部を動画に使ってしまっても、

  • 午前中にAから1個できている
  • 夜にもう1個だけAをこなせれば、「完全に何もしていない日」ではなくなる

という形にできます。

「やりたいこと」と「休みたいこと」は、
どちらかを選ばないといけないものではなく、
その日の自分のコンディションに合わせて配分を変えていくものです。


おわりに──「ダラダラしてしまった休日」にも、静かな意味を見つけていく

休みの日にダラダラ動画を見続けてしまうとき、
いちばん自分を苦しめているのは、
「そんな過ごし方をした自分」に向ける、厳しすぎる視線かもしれません。

「またやってしまった」と落ち込む気持ちも、
「もっとちゃんとしたい」という願いも、
どちらも、これからの自分の時間を大事にしたいからこそ生まれてきています。

だからこそ、

  • 休日のゴールを、まずは小さく3つにしぼること
  • 見始める前の5分で、「理由」と「時間枠」をゆるく決めておくこと
  • 見ている最中には、オートプレイや姿勢を工夫して、小さな区切りを挟むこと
  • 見終わったあとには、「今日よかったこと」と「後悔していること」を両方メモしてみること
  • 「やりたいこと」と「休みたいこと」の両方をリストにして、その日の自分に合う配分を探してみること

こうした小さな工夫を、できる範囲で少しずつ試していけたら、
同じように動画を見て過ごした一日でも、
「終わったあとに自分を責める度合い」は確実に変わっていきます。

大事なのは、動画の時間をゼロにすることではなく、
その時間を、

「何も生み出さなかった最悪な一日」
ではなく
「自分を休めることを優先した一日」

として、自分の中で位置づけ直していくこと。

そしてもし、また今度の休日に、気づいたら動画を見すぎてしまったとしても、
そのたびに少しずつ、今日のどこかのアイデアを思い出して、
自分の時間との付き合い方を微調整していけたら、それで十分です。

休みの日の終わりに、
「またダメだった」と自分を責める言葉よりも、

「今日はこういう一日だったね。また次、ちょっとだけ変えてみようか」

と、自分に声をかけられる回数が、
少しずつ増えていきますように。

タイトルとURLをコピーしました